18世紀のイギリスの詩人、サミュエル・ジョンソンは寓話は道徳的教化を目的として、本来は理性を持たない動物たちを人間のような感情をもって話たり行動したりする物語を定義。
動物に限らず自然現象のうちに人間の性質を投影し人間以外の対象を人間の姿形であらわすこと。
神話や民話、おとぎ話の中の多くの動物が擬人化されている。
美術の世界では、古くからおこなわれていた。
当サイトの動物画は、擬人化した動物の絵が殆どです。
左の作品タイトルは、「ブイヤベース」
フランスの代表的なスープ料理ブイヤベースを食べているねこを描いております。好物のお魚たっぷりでしょうか?
下記ページで、擬人化した動物画作品をご紹介しております。
この左の作品は、売却済でございます。
作品は、他にも色々と多くございますので、どうぞご覧くださいませ。
美術の世界でも、古くから動物の擬人化した作品はある。
紀元前1200年頃のエジプトのパピルスには、ユーモラスに描かれている。
時に、人間社会を風刺したり、教訓を説くのに動物を借りて描いたりした。
ストレートに表現することができない場合などは、有効な手段。
後世では、ゴヤがこの種の動物を用いた風刺を得意とした。
家畜たちが人間の支配と搾取に対して革命を起こし、動物のユートピアを造ろうとする物語。ジョージオーウェル作。スターリン体制下のソ連を風刺した政治寓話。
彼らは、動物の七戒を掲げて、動物の掟をさだめるが動物の特権階級を形成する豚たちは、人間化してゆくことによって堕落の道をたどる。
「すべての動物は平等であるが、ある動物は他のものよりもっと平等である。」
強者と弱者、支配する者と支配される者との関係を逆転させる手法として「さかさまの世界」がある。
古代エジプトのパピルスは動物世界の弱肉強食の関係を転倒させたもの。
⇒ねずみが主人公でねこが召使。
ボッスの絵「快楽の園」 動物と人間の関係を逆転。
角笛をもった狩人のうさぎが、獲物として仕留めた人間(裸の)をかついでいる。
寓話文学では、スウィフトが「ガリバー旅行記」の最後の「馬の国」で描きだしたのが同様のさかさまの世界。
主人公は高い知性と道徳をもった馬族の国に上陸したがそこは退化した不潔な人間族ヤフーが馬に支配される国だった。
このくだりは鋭い風刺という以上に、作者の人間性への嫌悪がグロテスクに反映された部分でもある。
このさかさまの世界を、現代の大衆文化にまで引き継いだものにSF「猿の惑星」があり、そこでは、ボッスが描いたうさぎのように猿が人間を狩りだすのである。
イソップ寓話集の作者といわれるイソップは紀元前6世紀の古代ギリシャの奴隷で、動物の寓話を巧みに語って人気を博した。
また、最後はデルポイで無実の罪に問われて非業の死を遂げたとも伝えられている。
伝えるイソップの風貌はあまり芳しいものではない。
体格はずんぐりとした猫背頬はたれさがり獣のような顔をしていたとか。
醜い体形に人並みはずれた知恵を宿した賢人というイメージが好んで想像されたのだろう。
イソップ寓話には、子供達に愛されてきた長い歴史があるが、決してそうとは限らない。
イソップ寓話が哲学がないとする見方もあるが、極論とは言えない。
動物の姿を借りて語る、イソップ寓話の底を流れているものの一つに人生や人間の運命に対する諦観がある。
それは子供向けとは言えず、大人向きのシニシズム、風刺、辛いユーモアが即ち現世を生き抜くための知恵が含まれている。
この作品も、擬人化したねこの絵です。ねこの親子、お母さんと女の子がお買いものです。
お気にいりの服、みつかりましたかね?タイトルは「CHANAL」
犬は人間にとって最初に家畜化された獣とされ、番犬、牧羊犬、猟犬として利用されて、人間と共に生活してきた。古代ポンペイのモザイク画にも、描かれている。
「動物誌」では、犬は健気で、情が深く人に媚びるもの。要するに犬は人になつきやすく、ここが犬好きとねこ好きの分かれるところ。
犬は、人間が家畜化した最初の動物であるのに対して、ねこは人間を家畜化した唯一の動物。
食卓が描かれている宗教画の代表的なものに「最後の晩餐」がある。そこにも犬が描かれている例もある。
(絵画の中の動物たち 利倉 隆)
当店は、オンラインで絵画を専門に扱っております。絵は、人の心に潤いを与えてくれます。少し沈んでいる時もながめていると、心が癒されます。
扱っている絵の種類は、動物画、風景画、静物画、現代アートです。どの作品も、緻密に丁寧に描いておりますので長くお部屋に飾っていただけます。