「絵付け体験」
これは、陶器に彩色するための絵の具です。
原料は鉱物性顔料(酸化金属・ガラス質)で、天然のものです。
溶き油と混ぜて焼成した器に絵を描いてゆきます。
左は、見本のお皿です。
これを見ながら同じように、塗っていきます。
1番手前の赤色が、バラの花びら用の絵の具
真中のグリーンは、葉用
黄色は、グリーンと混ぜ同じように葉の色に変化をつけます。
1番向こうのは茶色で、枝の色付けに使います。
初めて絵付けを体験する人用で、すでに下絵が細い筋で
描いてあります。
お皿の直径は、約11cm
素地原料は、カオリン、珪石、長石。
一般的に白磁の焼成温度は、1300°Cほど
大倉陶園では、業界最高といえる1460°で焼成しています。
1.原料の天然鉱物のカオリン、珪石、長石を混ぜてから粉砕し、練土や泥漿に
加工して使います。
2.ロクロ成形、流しこみ成形などで器を作ります。
3.素焼き 温度は880°
4.施釉 素焼き素地に釉薬をかけます。
5.本焼成 5段階に分け徐々に温度を上げてゆき焼成します。
最終的に1460°になります。
焼成の時間は48時間、24時間体制で焼成を管理します。
最初から比較すると陶器は20パーセントほど縮小します。
縮小するのをあらかじめ考慮し、さまざまな工夫がなされています。
6.生地検査 出来上がりの器にゆがみや曲がり(カップなどの)がないかをチェックします。
7.金付け 金の含有率が高い金液を筆で塗ります。
この高温での焼成は原料にカオリンを含むため、白さや硬さを実現するには不可欠な
温度です。
代表的な器、「ブルーローズ」はコバルト絵の具で絵付けしたあとに絵の具と釉薬が
融合して、美しい青になります。この絵の具は初めは墨色ですが、焼成を進めると
美しいブルーに変化、そして輪郭がぼかしのようになり立体感がでます。
「主原料 カオリン」について
天然の粘土鉱物。高温焼成により白く焼き上がる性質があります。
日本でも産出するがより質の高い韓国産を使用。この良質のカオリンを
使用することにより美しい白磁が生まれます。
筆は、平筆、細筆、極細筆の3種類用意されています。
バラの花びらは、平筆で絵の具の塗り方で陰影をつけます。
絵の具がはみでたところは、綿棒でふき取ります。
こちらは、筆のようですが先がゴムのようになっていてこちらも
絵の具が、はみでたところを消してゆきます。
とても細やかな作業です。
これで完成!です。
葉は縁のところが少しギザギザしてます。そのように、描くようにと
指導していただきました。
棘も細い筆で描き、バラらしくなりました。
焼成をこちらの工場の方でしていただきます。
焼成したお皿は10日後ぐらいに、宅急便で届きます。
「大倉陶園について」
創業1919年の歴史ある陶器会社です。
1925年パリ万博博覧会(アールデコ博覧会)に白磁ランプを出品。
精華を守り続け1974年~赤坂及び京都迎賓館の御用食器を、納入。
創業者の目指した「良きが上にも良きものを」の精神を受け継ぐ。
ノリタケカンパニー、TOTO、日本ガイシはグループ企業