美術館はよく行く人にとっては楽しみな場所ですが、あまり行ったことのない人にとっては退屈なイメージの場所です。
また、美術の知識がないと楽しめないのではないかと感じる人も多いでしょう。
そして、館内に入ると独特の静寂感に息が詰まると感じる人もおられるかもしれません。
そこで、楽しみ方についてお話をします。
予備知識がない方が、先入観なく作品に向かうことができます。
ひとつの展覧会で、展示品は、そのうちの1~2枚を選んでじっくりと見るとよい。
さらにその作家や作品について調べることにより、心が豊かになります。
美術作品はあえて言えば「わかる」必要はなく、大切なのは「感じる」ことです。
キャプションを先に見てしまうと疑問や想像力をふくらませる可能性を逃してしまいます。
予備知識や先入観を持たないで訪れ、作品と出会いいろんなことを学び感じることにより、それを手がかりに芸術にもっと近づくことができます。
展示してあるものに、正解はひとつもない。その作品をどう観るかは、自由。勿論、その作品を制作したアーティストの意図は存在する。
しかし、決してひとつの正解があるのではない。作者も考えていなかったような見方、読み方ができることが、芸術作品の魅力。
優れた作品は、観客の心の中で多様な気づきを生みだしていく。多様な解釈ができることとは、優れた美術作品の条件だと言ってもよい。しかし、日本人は、この答えがないというのは、苦手。
「美術は難しい」「絵はわからない」という声をよく聞くのは、多くの日本人が絵の見かたに「正解」があると思っているから。
東京国立博物館
京都同
九州同上
MIHO MUSEUM
飛騨高山(美)
久保田一竹記念館